今ジタハラというハラスメントが働き方改革で急増しています。ジタハラと聞いて何?と思う方も多いでしょう。ジタハラで悩む社員も多く、モチベーションが下がり、仕事にも大きく影響しているようです。
そこでジタハラはとは何か?働き方改革で増えた要因と今後会社がすべき対策を調査しまとめました。
ジタハラとは何?
ジタハラとは”時短ハラスメント”との省略です。
働き方改革でジタハラが急増!
2017年頃から働き方改革によりジタハラが急増しているようです。
これには「違法な長時間労働の是正」が重要なキーワードになっています。
何年か前までは残業は当たり前で、過労でお亡くなりになる方も少なくはありませんでした。長時間労働や異常な上下関係は当事者を苦しませ、精神疾患の原因にもなり得ます。
そのことも踏まえ、最近では労働環境の改善に取り組む企業が増えてきているのです。
会社員の4割がジタハラに苦悩
「働き方改革」に取り組む企業に勤める人の約4割が“ジタハラ”被害につながる悩みを抱えているようです。
髙橋書店のアンケートでこのような結果が出ています。
Q:あなたの会社で『働き方改革(長時間労働の改善)』は行われていますか?
A:行われている 53.4%回答
Q:あなたの会社で『働き方改革(長時間労働の改善)』に関する取り組みが導入されたことで困っていることはありますか?
A:働ける時間が短くなったが、業務量が以前のままのため、仕事が終わらない 41.5%回答
4割以上の会社員が仕事が終わらないのに”定時に帰るように急かされている”ことがわかります。
業務内容や仕事の進め方などの体制や整備が追い付いていないため、現場が混乱いているようです。
会社がすべきジタハラの対策とは?
長時間労働の原因になりやすいのが
「クライアントからの要望対応」と「一人の社員の業務が多岐にまたがる」ことのようです。
社外取引先への対応は、夕方以降の対応は翌日に回すなど、対応ルールの調整が必要です。
中小企業で多数の社員一人ひとりの担当業務が多岐にまたがる問題は、業務一つひとつを洗い出しましょう。他の社員と分担し、一人に業務が負担にならないような対策が必要になると思います。
2つの大企業が行っている勤務制度を見ていきましょう。
大企業の伊藤忠商事では2013年から『朝方勤務制度』を取り入れています。
朝方勤務制度とは・・・
●8時前に出社する社員に無料で軽食を提供する
●深夜勤務同様の割増賃金を支給する
スマートワーク・チャレンジ20とは・・・
前年よりも残業を20%削減して有給休暇20日の完全取得を目指し、この2つを達成した社員へ本来は残業代として支給予定だったお金をインセンティブとして支給する運動のことです。
主な取り組みでは以下のこと行っています。
●ノー残業デーを推進する
●17時以降は会議禁止する
●電子メールで情報共有する
●仕事の多い部署に他部署が応援に行く
この取り組みを行ったことで、社員がやる気を起こし、目標達成と過去最高益が出たようです。
まさに会社も社員もWINWINの関係で理想的といえます。
このような労働環境ですと”ジタハラ”を感じる社員も少なくなるのではないかと思います。
ジタハラとは何?働き方改革で急増!会社がすべき対策とは?まとめ
ジタハラとは”長時間労働を削減するための具体策がないままに、社員に対して「定時帰り」を強要したり、「残業するな」と呼びかけるハラスメント”のことでした。
仕事が終わらないのに定時と強要される社員は”ジタハラ”と考えることが多く、会社側が具体策を出さない中、時短を強要することが原因と考えられます。
”ジタハラ”を解決するには、社員一人ひとりの業務を洗い出し、一人に業務が負担にならないような対策が必要です。
今後ジタハラが少しでも減り、会社と社員がWINWINになりことを願っています。